もうすぐ、Tシャツ1枚で出かけることが多くなる夏がやってきます。
他の季節なら洋服を重ね着することが基本なので、それらの形や色合いをコーディネートすることによる楽しみがありますよね。
対して、暑い夏は重ね着をする機会ってあまりないので、1枚ずつの服が持つ形やデザインを主にして着る服を選んだり、コーディネートをすることが基本になります。
夏って好みのデザインがプリントされたTシャツを探すのが、少し面倒でありながらも楽しいポイントのひとつ。
ぼくもそろそろ、今年の夏はどんな服装をしようかな、なんて考えはじめています。
今までなら、好みのデザインTシャツを選んだら、それを着て終わりだったかもしれない。
ぼくにとってTシャツのプリントって「格好いいかどうか」という部分が選ぶ要素の大部分だったのですが、それらをより深く知ることで、デザインは「格好いいだけ」じゃなくなること。
これまでとは違った角度からファッションって楽しいな、と思える新鮮な経験をしたので、それを記事にしてみます。
BEAMS Tで買った版画アーティスト「Sophy Hollington」のプリントTシャツ
BEAMS Tの通販サイトで買ったこちらのTシャツ。
イギリスの版画アーティスト、Shphy Hollington (ソフィー・ホリントン) さんによる作品がプリントされた1枚です。
このTシャツに出会ったのは、全く関係のないことをスマートフォンで調べていたときでした。
たまたま読んでいた記事の広告にBEAMS Tで販売されているTシャツが何枚か出てきて、そこにあったこのTシャツのデザインがとっても好みだったんです。
そんなきっかけから購入に至りました。
多くの人から邪魔者扱いされがちなウェブ広告ですが、こういう偶然の出会いも与えてくれるから面白かったりもします。
広告ってほとんどはその人が普段から興味を持って見ているものに近い内容が表示されますよね。
ぼくは少し前まで次に引っ越す部屋を探していたので、もうそれを決めた今でも物件の情報が載った広告が出てきたりします。
それに関しては、決めた物件を後悔したくないので、あんまり表示して欲しくなかったりもしますが・・・。
きっと無意識ですが、ぼくが惹かれる作品って、色のコントラストがはっきりしているものなんだと思います。
ベッタリと濃い色が使われているものだったり、パキッとした色使いのものだったり。
人の覚悟や狂気を感じたり、パッと見ただけじゃ意味が分からないけれど、考えることで徐々に世界観に引き込まれていってしまう不思議な魅力を持ったもの。
サイケデリックで、ちょっと危険な雰囲気のする作品が、何だか好きみたいです。
この作品も見ているだけじゃ、正直なところ意味はよく分からないのですが、パキッとした色使いやコントラストがはっきりしているところがとっても好き。
見れば見るほど謎ですが、上手く言葉にできないその感覚を味わうことも、アート作品を観賞する楽しみのひとつだと思っています。
Tシャツのデザインを経て、まだ見ぬアーティストや音楽と出会う
BEAMS TでこのTシャツに出会ってから、あまりにもこのデザインが好みで、ソフィー・ホリントンさんが発表している他の作品も見てみたくなりました。
今はとっても便利な時代なのでGoogleでその名前を打ち込めば、またアーティストさんならInstagramで調べれば、アカウントや作品とすぐに出会うことができます。
ソフィー・ホリントンさんのサイトを見ていると、過去にロックバンド「Khuruangbin (クルアンビン)」のフライヤーとして発表された作品があることを知りました。
クルアンビンのことを知っていたぼくとしては、テンションが上がる瞬間。
同時に頭の中で「こっち系なのか、そりゃあ格好いいし面白いはずだ」なんて、アート作品と音楽が結びつく瞬間でもあります。
ソフィー・ホリントンさんが他にもジャケットデザインを担当したレコードがあることを知る。
今はとっても便利な時代なもので、異国のミュージシャンの音楽だって、Spotifyを使えばすぐに聞くことができて。
で、聞いてみるとやっぱり音楽もバッチリ格好いいんですよね。
ジャケットってレコードサイズだともはや1枚のアート作品なので、それだけでも部屋に飾っておきたい欲が出て、欲しくなってしまったりします。
ぼくは最近、自分のレコードプレーヤーを買ったので、それは尚更のこと。
更に更に、ソフィー・ホリントンさん自身もイギリスのバンド「Novella」のギタリストだそうで。
こちらもさっそく聞いてみると、もう抜群に格好良くて・・・。
こうやって1枚のTシャツに使われたデザインに関して深く知っていくうちに、格好いい音楽とバチッと繋がっていったのです。
ファッション以外を知ることで、ファッションがより楽しくなる経験をした
1枚の惹かれるデザインのTシャツと出会って、作者のことが気になって他の作品を調べてみたとする。
もしぼくがクルアンビンのことを知らなかったら、ましてや音楽に興味がなかったとしたら「ソフィー・ホリントンさんの作品が好き」で終わっていたはずです。
それでも今回、1枚のTシャツを通じて素敵なアート作品だけでなく、格好いい音楽にも出会えたのは、きっと普段からぼくなりに色々な音楽に興味を持って聞いていたからだと思っています。
普段から音楽にも興味を持って接していたことで、1枚のTシャツのデザインが、ただのデザインではなくなった。
Tシャツがファッションとして着て楽しむだけのものじゃなくなった。
ファッション以外にも興味を持って接することで得た視点が、ファッションをより楽しくする経験になることを、非常にワクワクしながら感じた素敵な機会でした。
洋服が好きだから、ずっと洋服のことばかり考えている。
それもいいのだけれど、他を知って好きになることで、今まで好きだったものを更に深く理解したり、好きになれるきっかけになるんだな、と体感。
ファッションを、洋服を着て楽しむだけじゃなくて、未知の世界と遭遇するためのツールとしても楽しめる。
その視点があるとまた違った角度からファッションを楽しめるようになりますね。
同時に、BEAMS Tって実はとても偉大なプロジェクトなのかもしれない、と今更ながらその面白さに触れたところです。
BEAMSって、めっちゃ格好いいじゃないか・・・。
何より気になった瞬間、すぐに対象に関して調べることができる、現代のインターネットが普及した環境。
そんな時代を生きているぼくらって、好奇心さえ持っていれば世界中のあらゆる物事に触れることができる。
これも、とっても恵まれているし、幸せなことだな、と思います。
聞く音楽にしても、ぼんやりと思っていたのですが、若いうちから自分の好きなものを断固として決めつけてしまうのは、少しもったいないことかもしれません。
仮にもぼくは洋服が好きだけれど、それ以外の全ての物事に対しても、大きな好奇心と興味を持ちながら生きていきたいものですね。
それは好きなものを、もっと好きになるきっかけを与えてくれるし、何より人生がもっと楽しくなる予感しかしません。
とっても幸せな時代を生きていますね。
いわはし
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