皆さんはもう、今年の冬に着るアウターを買いましたか?
ぼくは9月頃からいくつか候補を挙げておき、どれを買うかさんざん迷った末に先日ついに買いました。
ノースフェイスのカジュアルライン「THE NORTH FACE PURPLE LABEL」にBEAMSが別注をかけて作ったステンカラーコート。
毎シーズン展開している定番のコラボアイテムとのことですが、これは本当に素晴らしい1着です。
実は前々から挙げていた候補の中には一切入っていなかった、ほぼ一目惚れで買ったコートでした。
この記事ではコートの紹介と併せて、アウターには機能性を第一に求めるぼくの、これを買うにあたって決め手となったポイントを紹介していきます。
ノースフェイスの「PURPLE LABEL」って?
先ほどさらっと「PURPLE LABEL」はアウトドアブランドとして有名なノースフェイスのカジュアルラインと説明しました。
PURPLE LABELに関してより具体的に説明すると、ノースフェイスとnanamicaというブランドがコラボしたレーベルのこと。
アウトドアウェアを得意とするノースフェイスが持つ高い機能性を、nanamicaとのコラボで街着向けのデザインに落とし込んでいるんですね。
もともとアウトドアブランドの服は登山などのハードなシーンでも耐えられるように作られているので、見た目も武骨になりすぎる。
そこにnanamicaのデザイン性を活かしてカジュアルダウンしているんです。
真冬にウールのPコートを着るよりも、アウトドアブランドが売っているような機能性に長けた服を着た方が暖かいですよね?
ノースフェイスのPURPLE LABELは、機能性とデザインの両方を追求したハイブリッドなカジュアルラインです。
外観はフォーマルなステンカラーコート
後述しますが、やはりアウトドアブランドの最前線を行くノースフェイスの服なだけあって、このコートにも抜群の機能性が備わっています。
それにも関わらず、言ってみれば外観は超普通なステンカラーコートなのが面白い。
一番最初の写真にあったようにボタンを上まで閉めても、ひとつ開けて襟を作ってもフォーマルな外観。
今年は4色展開で、この他にはブラックとベージュ、ネイビーがありました。
ぼくはこの軍モノっぽく渋い色味に惹かれてオリーブを選びましたが、これ以外の3色はビジネスシーンでも活躍してくれそう。
あえてオリーブ色を選んだのは、ドレス要素の強いステンカラーコートに軍モノにも似た渋さを取り入れた、ちょっとした矛盾を楽しみたかったから。
これだけなら他のブランドにもありますが、そこにアウトドアブランドの機能性を盛り込んでいるのが不思議でたまらないんですよね。
料理に例えるなら和洋中、全てのそれを一度に味わうようなもの。
後ろから見るとシルエットに隠された秘密がわかりやすい。
このコートは直線ではなく、裾へ向けて身幅が広がりAラインを形成しています。
ボタンを閉めずに着ると身幅により広がりが出るので、今流行りのYラインコーデが作りやすくなっていますね。
ステンカラーコートは、戦時中から存在したトレンチコートのディテールを受け継いだアイテム。
アウトドアブランドのノースフェイスが母体であるこの1着も、その名残であるベントを取り入れて設計されています。
今の時代においてはディテールを受け継いで・・・というよりも、機能性を重視しての配慮でしょう。
特に着丈が長いコートの場合、ベントがあることで服が体に沿いやすくなるので動きをしなやかに再現できるようになります。
裏地にあるボタンを外すことで、ベントの幅を広げることも可能です。
頼りない見た目に隠された機能性たち
冬は電車に乗るビジネスマンの服装に目をやると、ステンカラーコートを着ている人が多く見られます。
基本的に夏以外なら着れる便利な服ですが、ぼくはどうしてもステンカラーコートには少し頼りないイメージを抱いていました。
風を通さない素材を使っているものがほとんどなので、中に着込めば冬でも着れることは知っています。
それでもやはり薄い生地のそれに対する不信感が拭えない。
そんな気持ちからぼくはこれまでステンカラーコートに袖を通すことがありませんでした。
しかしノースフェイス×BEAMSのそれは、ぼくが持つ不信感を綺麗に拭ってくれた。
アウトドアブランドの機能性が加わった頼りがいのあるステンカラーコートです。
「Bayhead Cloth」生地が雨の浸入を防ぐ
このコートにはノースフェイスが70年代に開発した高機能の生地、Bayhead Clothを使用しています。
Bayhead Clothとは素材にポリエステルを65%、コットンを35%配合して作られた生地のこと。
以前ぼくのブログでも書いた「ロクヨンクロス」と似た機能を持っています。
Bayhead Clothは水分を蒸発させるポリエステルと、水を含むと膨張するコットンを黄金比率で掛け合わせることで機能を発揮します。
雨が降るとコットンが膨張、そこに水分を蒸発させるポリエステルの機能も相まって服に雨が浸入するのを防いでくれるんですね。
一方のロクヨンクロスはこれをナイロン60%とコットン40%で再現。
個人的に機能性の面で言えばどちらも大差はないように思うので、生地感で好みが別れるのでしょう。
中綿にはダウンよりも暖かい「プリマロフト」を採用
ここ最近、大手のセレクトショップで自社ブランドアイテムを見るとアウターによく使われているのが「プリマロフト」
少し前まで「シンサレート」一強でしたが、今年はプリマロフトが流行っているんでしょうか?
BEAMSで接客してくれた店員さんは「中綿に使っているのは大した素材じゃないんですけど・・・」と言っていたので教えてあげたい。
これはプリマロフトという、立派な機能性素材です。
タグに「中綿:ポリエステル100%」と記載されているのを見れば、大した素材ではないと思い込んでしまうのも分かります。
実際のところ、プリマロフトはダウン(羽毛)を越える暖かさを誇ると言われている化学繊維。
ダウンよりも軽く暖かいその特徴を活かした、羽毛布団ならぬ「プリマロフト布団」だって作られているんです。
これが洋服に応用されるようになった最大の理由は、プリマロフトが水濡れに強いから。
ダウンは水に濡れるとすぐに劣化するので、外側によほど撥水性の高い生地を使っていない限りは常に不安と隣り合わせでした。
しかしプリマロフトは水に濡れたところで劣化を知らない化学繊維。
加えてダウンを越える暖かさを誇ることから、洋服の中綿として使われるようになりました。
少し前まで主流だった「シンサレート」も似た機能を持つ化学繊維ですが、プリマロフトはそれをも上回る暖かさなんだとか。
雨や風を通さないBayhead Cloth生地に加え、抜群の保温性を誇るプリマロフトを採用したステンカラーコートには、頼りなさの欠片もありません。
身頃だけでなく袖部分まで中綿がしっかり詰まっています。
襟のボタンを留めて風の浸入を完全シャットアウト
襟に付いているボタンを留めれば、首元から風が浸入するのを防げます。
この状態でマフラーを巻けば、もはや服の中に風が入る余地はありません。
実は人間が「寒い」と感じる一番の要素は、気温ではなく風なのです。
それをシャットアウトしてしまえば、あとはインナーを着込むだけで寒さ対策は完了。
実際にコーディネートを組んでみた
コートの紹介を終えたので、ここからは実際にこのアイテムを使ってぼくが組んだコーディネートを2つほど。
それぞれが違った雰囲気になるよう気を付けながら、着回しを楽しんでみました。
王道の黒スキニー×ロングコート
白シャツ:UNIQLO AND LEMAIRE / 黒スキニー:Jieda / ハット:iroquois / スリッポン:iroquois
ロングコートでトップスにボリュームを持たせ、ボトムスは細身の黒スキニーで締める「Yライン」コーデ。
着丈の長いアウターを簡単に着こなしたいなら、ボトムスは断然黒スキニーがおすすめです。
ぼくが心の底からおすすめする黒スキニーは以下の記事で紹介しているので、黒スキニーを探している方は参考にしてみてください。
流行りのロングコート×ワイドパンツ
カーディガン:iroquois / スラックス:SHAREEF / ハット:CA4LA
少し難易度は上がりますが、今流行っているのがロングコート×ワイドパンツのゆったりコーディネート。
上下共にボリュームのあるアイテムを使った、シルエットの概念を吹き飛ばしたスタイリングです。
この組み合わせを綺麗にまとめるコツとしては、ワイドパンツには「テーパード」がかかったアイテムを選ぶこと。
テーパードとは、裾へ向かうにつれて幅が細くなるボトムスのことを指します。
ぼくがこのコーディネートで使っているスラックスはわかりやすくテーパードがかかっているんです。
加えてロールアップすることでそれをより強調していますね。
個人的に持っているボトムスの8割が太めなので、今後こういった着こなしをすることが多いかもしれません。
ノースフェイス×BEAMSのステンカラーコートが最高すぎる
これだけ機能性とデザイン性に優れたアウターはなかなか見つからないものです。
その両方を兼ね備えたアウターが見つからないと、なかなか苦労しますよね。
ぼくが今年実際に買ったノースフェイス×BEAMSのステンカラーコートは本当におすすめなので、是非チェックしてみてください。
サイズの割に身幅や肩回りがゆったりとした作りになっているので、インナーを着込んでもかさばりにくいのが嬉しいところ。
これなら冬でも快適に過ごせちゃいますね。寒い日にはインナーダウンを取り入れれば無敵です。
さすが定番人気アイテムなだけあって、このコートは現時点(2016年12月)で既に売り切れとなっています。
けれど、ぼくが最後までどっち買うか迷った、BEAMSのステンカラーコートはまだ在庫があるようです。
こちらは真冬でも頼りがいのある、暖かそうなインナーダウンがライナーとして付属した贅沢な1着。
ステンカラーコートをお探しの方にはかなりおすすめです。
冬物アウターを探している方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
いわはし
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