メンズファッションにおいて、保温性が間違いなくナンバーワンなアウターはダウンジャケット。
ウールのコートだったり、裏地がボアのジャケットだったり、メンズアウターの種類はたくさんあります。
ダウンジャケットの暖かさは他のアウターよりも圧倒的に上
何と言っても、詰め物として羽毛布団にも使われているダウンを使っているんだから、やっぱりダウンジャケットの暖かさは格別。
言ってしまえば、着れる羽毛布団なんですよね。
やっぱりどう考えても、保温性で言えば他のアウターよりも格段にレベルが上です。
ダウンジャケットと中綿ジャケットは暖かさに雲泥の差がある別物
ちなみに、量販店へ行くとよく、ダウンジャケットのような見た目をしているのに、値段は圧倒的に安いジャケットを見かけますよね。
あれらはダウンジャケットとは全くの別物で、よく「中綿ジャケット」なんて呼ばれるアイテムです。
こういった中綿ジャケットやブルゾンに詰め物として使われているのは、天然のダウン (羽毛)ではなく化学繊維のポリエステル。
ダウンよりも保温性の面ではどうしても劣る素材です。
ダウンジャケットを選ぶときは表面の生地とダウンの比率に要注意
一言にダウンジャケットと言っても、使われている生地の種類は様々。
数年前、ぼくはダウンジャケットは欲しいけれど、ややカジュアルな雰囲気が苦手という理由で表の生地にウールを使ったものを買ったことがあります。
詰め物としてもダウンが90%以上使われているため、保温性は抜群・・・のはずが、いざ真冬に着てみると全く暖かくなかったんです。
暖かくないどころか、もはや寒いレベルだった最大の原因は表面の生地が薄いウールだったこと。
ウールは風を通しやすいので、いくらダウンが抜群の保温性を持っていたところで、意味がほぼなくなってしまうんですよね。
ただ詰め物としてダウンをたくさん使っていればいい、という訳ではなく。
表の生地も風を通しにくいナイロンやポリエステルの方が、圧倒的に暖かいんです。
だから人気のダウンジャケットは、そのほとんどがナイロンやポリエステルのツルッとした見た目をしたモノたちなんですね。
この辺りの、間違いないダウンジャケットの選び方に関しては別の記事に詳しく書いています。
【予算別】暖かいおすすめのダウンジャケット
最高に暖かいメンズのダウンジャケットをお探しのあなたへ向けて、予算別におすすめのそれらを紹介していきます。
ぼくは日頃から様々なセレクトショップや古着屋さんに足を運んでおり、以前は大手のリユース古着屋さんで働いていました。
そのため、生地や素材の知識には絶大な自信があります。
今まで培った知識を元に、抜群に暖かいと言えるダウンジャケットをご紹介していきます。
【1万円以下】GU / ダウンフーディージャケット (6,990円)
ややスポーティーな雰囲気は強めですが、GUは原価の高いダウンを使ったダウンジャケットを6,990円+消費税で販売しています。
ダウンを80%もたっぷりと使っているので、暖かさも抜群。
デザイン性には少しかけますが、ちゃんとダウンを使って作られたしっかりした品質の1着。
格好良さはあまり気にせず、値段の安さと暖かさを重視して選ぶならおすすめです。
【1万円以下】UNIQLO / ハイブリッドダウンパーカ (9,900円+消費税)
UNIQLOはウルトラライトダウンシリーズなど、ダウンジャケットを驚きの低価格で複数種展開していますが、中でもおすすめなのがハイブリッドダウンパーカ。
他のダウンジャケットには少し安っぽさを感じたり、いわゆるUNIQLOっぽさを感じる中で、ハイブリッドダウンパーカは独特の雰囲気を持っています。
ダウンジャケットと言えばがっつりボリュームのあるシルエットなので、着るとなれば身構えてしまう人もいるかもしれません。
対してこちらのハイブリッドダウンパーカはダウンジャケットにありがちな野暮ったさを払拭した、スタイリッシュなデザインになっています。
どの色味も深みがあって秋冬らしく、何より落ち着いているのでコーディネートに取り入れやすい。
撥水加工も施されているので、雨による水濡れに弱いダウンも安心の設計です。
【3万円以下】SCHOTT / 2TONE DOWN PARKA (33,000円)
レザーのライダースジャケットが有名な、創業から100年以上の歴史を持つ老舗ブランドである「SCHOTT (ショット)」
そこから定番展開されているダウンジャケット「2TONE PARKA」シリーズは圧倒的なまでの高品質。
これから10万円オーバーのダウンジャケットもご紹介しますが、ぼくが今からダウンを買うなら間違いなく2TONE PARKAを選びます。
もちろん実物を見た上で記事を書いているのですが、詰め物としてぎっしりダウンを詰めているのでボリュームにも文句なし。
それでいてダウンジャケットにありがちな野暮ったさを払拭し、更には男らしく格好良く仕上げているのだから、さすが100年の歴史を持つブランドです。
3万円を少しだけオーバーしてしまっていますが、それでも心の底からおすすめしたいダウンジャケットです。
長年、たくさんの洋服を見てみたので服の品質を見る目にはとても自信があるのですが、これは本当におすすめ。
【5万円以下】WILD THINGS / MONSTER PARKA (41,800円)
5万円以下でおすすめするなら、2019-20年のシーズンは特におすすめしたいのがWILD THINGSのモンスターパーカー。
流行の面でも今はど真ん中に位置している、とってもホットなアイテムです。
WILDTHINGSは普段使いはもちろん、特に山登りなどを楽しむアウトドア好きな方々から強い支持を受け続けている人気ブランド。
モンスターパーカーは古着市場でも人気のアイテムですが、ここ最近は新品も多くのセレクトショップが展開するなどしているため、とても買いやすくなっています。
こちらは品質表記を見てみると、詰め物にはポリエステルが100%使われていることが分かります。
「じゃあ量販店がよく売っている中綿ジャケットと同じなのでは?」と思うかもしれませんが、ここで使われているのはプリマロフト という機能性素材。
プリマロフトは素材にポリエステルを使って生み出された、天然のダウンよりも保温性に優れているハイテクな素材なんですね。
それでいて着丈が長く、太もも付近までカバーしてくれるのでアウターの内側に冷たい風が侵入するのを防いでくれる。
着丈の長いコートが暖かいと言われる理由は、風が侵入するのを防いでくれるからです。
ダウンよりも暖かいプリマロフトと、長めの着丈。
この記事で紹介しているダウンジャケットの中では最強レベルの保温性を誇るアイテムです。
【10万円以上】WOOLRICH / ARCTIC PARKA
1830年に創業され、実に190年近い歴史を持つ老舗ブランドのWOOLRICH (ウールリッチ)
定番展開されているアークティックパーカーがお店に並ぶと、今年も冬がやってきたんだな、と実感します。
WOOLRICHのアークティックパーカーは、完璧で上品な大人の男性が着ているイメージ。
スーツとの相性も良いシンプルなデザイン。
無駄を徹底的に省きつつ、抜群の機能性だけを残したその姿は、190年以上もブランドを続ける中で繰り返された試行錯誤とアップデートによるものでしょう。
大切に手入れをすれば、間違いなく一生の相棒になってくれるであろうダウンジャケット。
いつか、こんな素敵な服が似合う大人の男になりたいものです。
【10万円以上】CANADA GOOSE / Jasper
抜群に暖かいダウンジャケットとして定評のあるCANADA GOOSE (カナダグース)
男らしく、様々なコーディネートや洋服とも合わせやすい汎用性の高さが人気の理由だと分析しています。
ナイロンやポリエステルを表面に使ったダウンジャケットは生地が擦れて白くなったりしますよね。
CANADA GOOSEのダウンジャケットは耐久性が高いので、汚れや擦れ、破れに強いタフさを持っています。
色々なモデルがありますが、おすすめは長すぎず短すぎない着丈が特徴的なJasper (ジャスパー)という定番人気モデル。
こちらもWOOLRICHのダウン同様、丁寧に手入れをしてあげれば長く着れる相棒になってくれます。
コツはYラインシルエット。ダウンジャケットを使ったメンズコーディネート
最後にダウンジャケットを使ったメンズのコーディネート例を、WEARに写真を公開されているお洒落な方のスタイルを参考にご紹介します。
ボリュームのあるダウンジャケットを着ると、上半身が膨れて見えますよね。
それをデメリットとして考えるのではなく、プラスに考えて綺麗なコーディネートを組むなら、意識すべきはYラインシルエット。
上半身にボリュームがある分、下半身には細めのパンツを合わせて全体のバランスを調整するスタイリングの方法です。
その形がアルファベットのYに似ていることから、Yラインシルエットと名付けられました。
具体的に、綺麗なYラインシルエットで構成されたお洒落なコーディネートを見てみましょう。
引用:horie(BEAVER名古屋店 )|schottのダウンジャケット/コートを使ったコーディネート – WEAR
この記事でご紹介したSCHOTTの2TONE DOWN PARKAを採用したコーディネート。
ダウンジャケットは着ると上半身にボリュームが出るので、パンツは黒のスキニーパンツを採用して下半身のボリュームを絞っています。
それだけだと味気ないので、スニーカーで個性を演出したお洒落なコーディネート。
ダウンジャケットはジップを閉めて着ることが多い分、中に着る洋服とのバランスを細かく考えなくてもいいのが楽で嬉しいところ。
1本持っているとコーディネートの幅が無限に広がる、縁の下の力持ちのようなアイテムが黒スキニー。
まだ持っていない方は、下の記事を参考にしながら、ぜひお好みの1本を手に入れてみてください。
引用:ARKnets STAFF(ARKnets Official)|markaのダウンジャケット/コートを使ったコーディネート – WEAR
「marka」というブランドのダウンコートを使ったコーディネート。
WILD THINGSのモンスターパーカーのように、やや着丈が長めのダウンジャケットを着るときに参考にしたいコーディネートです。
ブラウンに近い色味のダウンをベースとして、全体的に統一感のある色味でまとめたスタイル。
ダウンジャケットは存在感が強いので、同色系のアイテムを使って統一感を意識すると、コーディネートが組みやすくなります。
引用:TERAI(EDIFICE福岡店)|WOOLRICHのダウンジャケット/コートを使ったコーディネート – WEAR
こちらはWOOLRICHのアークティックパーカーを使ったコーディネート。
白シャツにベージュのスラックスという、シンプルなコーディネートの上から羽織るだけでもこの存在感。
大人の男が着るに相応しい、色気の溢れるダウンジャケットです。
ビジネスカジュアルな服装だったり、シンプルなモノトーンの服装とも相性が抜群に良いので、サラッと羽織るだけでコーディネートが完結してくれます。
引用: take|CANADA GOOSEのダウンジャケット/コートを使ったコーディネート – WEAR
最後はCANADA GOOSEのジャスパーを採用したコーディネートをご紹介。
こちらも全体的に黒を基調とした、統一感を意識して組まれたコーディネート。
その統一感があるお陰で、インナーに採用された赤色のセーターがとても映えていてお洒落です。
まとめ: 最強の保温性を誇るダウンを手に入れて冬を暖かく過ごそう
メンズアウターの中でも屈指の保温性を誇るダウンジャケット。
暖かいダウンジャケットは詰め物としてダウンを80〜90%ほど使っています。
その上で表面の生地には風を通しにくいナイロンやポリエステルを使っているものなら、抜群の保温性を持っています。
「着膨れするから」という理由で今まで避けていた方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、その特性を生かしてYラインシルエットを意識したコーディネートさえ組んでしまえば、それだけでお洒落に見えてくれる便利なアウターでもあるんですよね。
ダウンジャケットは単体でも抜群の保温性を誇るので、よっぽど寒くない限りインナーはヒートテック+シャツの身軽装備でもぼくは平気で過ごせたりします。
そうすると暖房の効いた室内ではシャツ1枚の身軽な格好で過ごすことができるので便利なんですよね。
最強の保温性を誇るアウター、ダウンジャケット。
いわば着れる羽毛布団は、1着持っていると非常に便利で、気付いたら着る頻度がいちばん高いアウターになっていたりもします。
まだ持っていない方は、是非手に入れてみてください。
いわはし
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