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己の目で古着の発掘を楽しんだ6月。いわたが買った10着をご紹介

古着屋さんには大きく分けて2種類が存在すると思っています。

ひとつは、オーナーさんもしくはバイヤーさんが海外買い付けを行い、それを個人の店舗で販売するお店。

もうひとつは、人から売りに出された古着をコンテナ単位で仕入れたり、直接買い取って販売するお店。

 

6月のぼくは後者のお店によく行き、雑多な古着の中から自分の好みに当てはまるものや、お宝探しを楽しむことが多かったです。

オーナーさんやバイヤーさんが買い付けた古着を販売しているタイプのお店には、それが自分の好みに該当するかどうかは別としても、素敵な服がたくさん並んでいる。

その中からビビッときた服を買うのも、もちろん楽しい。

 

けれど最近のぼくは専ら、セレクトすらされず無条件に仕入れられた古着の中から自分の目を信じて古着を「ディグる」ことにハマっています。

きっと学生の頃に、そういった類のブランド古着屋さんでアルバイトをしていたから、楽しくて仕方がないのかもしれません。

はたまた、小さい頃から父親に連れられてリサイクルショップへ中古のギターを見に行ったりしていた経験から来る楽しさなのかもしれません。

 

5月に渋谷、下北沢、吉祥寺に店舗を構える「ニューヨークジョー」でポイントカードを作ったのですが、それには1,000円買うごとに1ポイントが貰えて。

発行から3ヶ月以内に50ポイントを貯めると、店舗での買い物が半永久的に10%オフとなる会員カードに交換してもらえるみたいで。

ひょっとしたら、心のどこかでそれを達成しようとしている部分もあるのかもしれません。

 

本当のところは、古着屋さんに行ったときに接客してもらうのが苦手なだけなのかもしれませんが・・・。

ちゃんと接客をしてくださるお店に行くと、初めて行ったときはその場のノリで会話がちゃんとできる。

 

しかし次に行こうとしても、なかなか足取りが重く気が乗らない。

店員さんを嫌いな訳じゃなく、2回目ってどんなテンションで接すればいいのかが単純に分からなくて困ってしまい、行こうと思えないんですよね。

 

これってぼくだけなのかと思いきや、意外とA型あるあるなんだとか。

それこそニューヨークジョーだったり、接客をされない自由なお店には軽い気持ちで行けるのでそこそこの頻度で行っていたり。

 

あとは、いつ行っても初対面のように接してくれる (単純に覚えられていないだけかもしれませんが)古着屋さんには、少しだけ軽い気持ちで寄ってみたりします。

 

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己の目で古着の発掘を楽しんだ6月に購入した10着の古着

前置きが長くなりましたが、6月に買った服たちを紹介してみたいと思います。

時には、すぐ横にUNIQLOのTシャツが300円で売っているほどには雑多な古着屋さんに行ってみたりしながら捜し集めた服たち。

他の人にとっては全く価値がなくても、ぼくだけにとっては価値があると思える服たちを買い集めました。

 

iroquois T/Rスラックス

少し前にも記事にしているiroquoisのT/R素材をしたスラックス。

暑さのせいなのか、全てが面倒臭く思えてくる夏にはウエストにベルトを使う必要のない、ゴム仕様のイージーパンツを重宝します。

 

黒色のスラックスはとにかく汎用性が高いので、シルエット違いで何本持っていても損はなく。

太めかつストレートシルエットのそれは持っていなかったので、ブランド古着で購入しました。

 

自由が丘のBINGOで買った謎の半袖シャツ

重ね着ができない分、コーディネートが単調になりがちな夏はどうしても柄シャツにばかり目が行ってしまいます。

意外と持っていないのが無地の半袖シャツ。

 

今でこそビッグシルエットが流行っていますが、そもそも半袖シャツってサイズ感の意識が非常に難しいアイテムだと思っています。

ジャストサイズで着ても何だかバランスが悪い気がしてしまう。

 

海外サイズのXXLでさえ、ごく普通に需要のある今だからこそ、ここまで柄シャツが流行っているのかなと思っています。

半袖というよりも、もはや五分袖くらいで着れてしまう。

 

ゆったりと、ドルマンスリーブのように見せかけてしまえば、初めから「半袖シャツ」というアイテムが持つ微妙なバランスの悪さを無視して着ることができる。

ブランドで言えばSHAREEFなんかが、ビッグシルエットや柄シャツが流行る前から上手くやっていた、あんな感じです。

 

自由が丘のBINGOで買った謎の古着シャツ。

ジャストサイズ気味ではありますが、生地が柔らかいレーヨンなので「落ち感」があり、バランスの悪さをさほど感じさせない。

 

例えば一般的な長袖の白シャツに使われる「オックスフォード生地」なんかは生地に硬さがあるので、半袖にするとどうしても袖先が張ってしまいます。

そういった違和感を感じさせないのが、重力に逆らわない柔らかさを持ったレーヨン生地。

意外と着てこなかった色味なので、これからの季節に着れることが楽しみです。

 

iroquoisのペーパージャケット

古着としては定番人気アイテムであるペーパージャケット。

ぼくが知らないだけかもしれませんが、ブランドがそれを展開するのは珍しいように思いました。

それこそNUMBER (N)INEのペーパージャケットは、今でもなかなかの人気を持っているアイテム。

 

ふと見つけたiroquoisのペーパージャケット。

白ベースのアウターは今まで着てこなかったので、これまた新鮮に感じました。

持っているアウターの中でいちばん薄いので、半袖じゃ少し肌寒いときには非常に重宝するアイテムです。

 

ビッグサイズの柄シャツ 2枚

少し前に原宿の「beruf」という古着屋さんに行ったとき。

普段は若い方が店頭に立たれているのですが、その日はたまたまオーナーさん (恐らく)がいらっしゃって、色々と面白いお話を聞かせて頂きました。

 

実際に買い付けに行かれている方の、何より長年に渡ってずっと格好よく在り続けている古着屋さんを経営されている方の考えていることはレベルが違いました。

柄シャツ1枚にしても、今の流行に乗ったサイズ感や生地感、それによる全体の雰囲気など。

 

「このデザインは格好いいけれど、他の生地じゃこの雰囲気はきっと出なかったはずなんです」

そんなお話を聞かせて頂いたときは、そういう観点から1着ずつのシャツを見ているんだ・・・と、まだまだ知らない世界や着眼点があることを知りました。

 

同時に、古着って奥深いものなんだな、と改めて感じたり。

・・・と言いつつ、ご紹介するのはそのときにberufさんで買ったものではありませんが、6月は柄シャツを2枚。

 

柄シャツなんて無数にあるし、正直なことを言ってしまえば、1枚ずつのインパクトが強いだけに、1年も着れば大半のそれには飽きてしまうと思います。

そんな中でぼくが選んだ1枚目は、流行ではありますが個人的には非常に珍しいビッグシルエットの柄シャツ。

こちらは吉祥寺のCHICAGOにて3,000円ほどで購入したものです。

 

先ほどのオーナーさんのレベルには全く及びませんが、この手のシャツを選ぶときにぼくが大事にしている部分もあって。

いくら流行っているからって、ただサイズが大きいだけじゃ個人的にはグッと来ないんです。

ただただ袖が長くて、着丈も長いだけじゃ単純に海外のビッグサイズを着ているだけになってしまう。

 

そうじゃなくて、元から身幅が広く作られていて、肩の落ちた作りになっているシャツ。

その作りでありながらビッグシルエットをしていると、非常に好みだしグッと来るシルエットになっているんです。

 

身幅が広く、肩が落ちていると袖が短く見えるのですが、ちゃんと肩が落ちている分、着ても五分袖くらいのバランス感。

そういうシャツは、ただ全体として大きいだけじゃなく、しっかりシルエットも面白いな、と見ていて思います。

 

動物に例えるならクリオネみたいな感じになっている腕部分と全体のシルエット。

こういった半袖シャツ選びのこだわりみたいなものは別で記事として残しておきたい気もするので、また書いてみようと思います。

 

こちらのシャツは1枚目ほどではありませんが、適度にゆるい雰囲気を持っている。

何より襟部分の開いた開襟シャツなので、涼しくていいかなと思っています。

 

ビッグシルエットにしても、開襟仕様にしても、古着の柄モノにしても、今って実はデザイナーズよりも古着の方が盛り上がっているのではないでしょうか。

それこそニューヨークジョーへ行っても、上手く買い物をすれば安くていい古着をすぐに手に入れることもできちゃいますよね。

 

リネン素材の無地開襟ビッグシルエットシャツ

派手なアイテムが流行れば、その反動でシンプルなものが欲しくなる。

「反動」という言葉はファッションの歴史や流行を知る上で、非常に重要なキーワードになっている気がします。

 

柄モノが流行ってしばらくすれば、「ノームコア」という名の極端にシンプルなアイテムの流行が少し前にもありました。

反動の波は古着屋さんも少しずつ感じ取って商品を並べているようで、主張控えめなシャツもよく見るようになって。

 

個人的にもまさにビッグシルエットと開襟仕様でありながらも、脱力感のある無地の黒いシャツが欲しいと思っていたところ。

ドンピシャで理想的なそれを、吉祥寺のフラミンゴさんで見つけて購入しました。

 

無地に太いラインで縦に切り替えの入った少し古臭い雰囲気をした古着の開襟シャツ、最近よく見ますよね。

真夏にもなる頃には、ああいったシャツを着ている人が増えるのかもしれません。

 

一癖ある色落ち具合が魅力的なLevi’sの517

調べてみると、シルエットとしてはブーツカットだというLevi’sの517というモデル。

渋谷のニューヨークジョーにて3,000円ほどで購入しました。

 

ブーツカットとはその名の通り、ハイカットで履き口の高いブーツを履いて相性がいいように、裾へ向かって幅が広がっていくシルエットのこと。

ここ最近でスタンダードになった「テーパード」とは真逆の形です。

 

501こそ何本か履いてきていても、517には初挑戦。

これも別で記事を書きたいと思うのでここでは買った報告に過ぎませんが、ブーツカットというよりもストレートな気がしています。

 

501よりも細身で「こういうのを探していた」というツボへ見事にハマってくれた嬉しい1本。

絶妙に癖のある、それでいて最高に格好いい色味なのですが、これを写真で伝えるのは難しそう・・・。

 

夏のマストアイテム、イージーパンツ 3本

ウエストがゴムのイージーパンツ。

ぼくはコットン素材でカーキ色のそれをヘビロテしているのですが、今回はポリエステル素材のものを3本同時に購入しました。

これは吉祥寺の古着屋さんにて見つけた掘り出し物で、3本も買って3,000円くらいという破格の安さ。

 

ポリエステルって乾きやすいので汗をかいても洗ってすぐに穿けるので利便性は高いのですが、風通しは意外と悪いので穿いていると結構暑くて。

真夏になる頃でも穿けているのかは分かりませんが、とりあえず圧倒的なまでに安かったので購入。

 

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柄シャツに合うスラックス、デニムに合うTシャツが欲しい7月

コーディネートがどうこうと、ロジカルに考えられるタイプじゃないので、欲しい服はとりあえず買うタイプ。

その途中で「こんな服があったらコーディネートの幅が広がって楽しいだろうな」と考えるのですが、今欲しいものは主にふたつ。

 

柄シャツの魅力を生かせるようなスラックスと、PETIT STANDARDや517と合わせて雰囲気の出るTシャツが欲しいです。

どちらも古着であることを前提に探しているので、やっぱり今はデザイナーズよりも古着が流行っているのかもしれません。

 

もしくは、人は自分が興味を持っている対象を中心に物事を見るので、そうなっているだけのどちらか。

「若い人の間でレコードブームが訪れている」なんて話を、最近レコードに熱中しているぼくとしては多く聞くのですが、皆さんの周りではいかがでしょうか?

 

ぼくはレコード世代のロックバンドに今とても興味を持っているので、同じくレコードを聞く友達にする話は、側から見ればナイツの漫才みたくなっているかもしれません。

「最近、デヴィッド・ボウイっていうミュージシャンのレコードを買ったんだけど、何か曲を聞いたことある?」みたいな。

 

今まで自分が触れてこなかった世代のロックバンド。

そこに刺激を受けて、もしかしたらぼくは古着に興味津々なのかもしれません。

 

ファッションと音楽って切っても切り離せない関係だと思うので、どちらかが深まればどちらかへの興味も深まっていく気がして。

それが面白くて、今まで着たことのなかった服にも手を出したりしているので、引き続き両方を楽しんでみたいと思っています。

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いわはし

もうすぐ30歳になるので、うかうかしていられません。