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【リメイク】グレーのTシャツを染料で真っ黒に染め直してみた結果

ぼくはかなりの汗っかきです。

高校のワイシャツは水色だったので、水に濡れると簡単に色が変わってしまう。

汗をかけばすぐに汗ジミができるので、真っ白なワイシャツよりも非常に汗をかいていることがバレやすかったんです。

 

真夏にもなれば、汗でびっしょりになったぼくのワイシャツは水色だったはずが、汗ジミが全体に広がって紺色に。

汗っかきのぼくは、大人になった今でも夏には汗ジミの目立つ色の洋服を着ることは避けています。

 

そんな訳で、ぼくが基本的に着るTシャツの色は白か黒のどちらか。

そのどちらかなら、汗ジミが分かりやすく目立つこともないからです。

 

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デザインは好きでも真夏は汗ジミが気になるグレーのTシャツ

そんなぼくも2年ほど前に、白と黒以外の色味をしたTシャツを1着買いました。

「FREEMANS SPORTING CLUB」というブランドのTシャツ。

 

デザインに一目惚れしたのですが、そこで展開されていた色味は白とグレーと紫。

そのときは黒がなかったのでグレーを選んだんです。

「真夏は着れなくても、サーマルTシャツと合わせれば春先には着れるだろう」と考えて。

 

購入してから今に至るまでの2年間は、これといって不満もなく、このTシャツを着続けてきました。

それでも、最近になって「やっぱり春までしか着れないのは少しもったいないな」と思うように。

 

加えて今年も夏を迎えるにあたって、Tシャツを収納しているカラーボックスを覗いてみたとき。

思っていたよりもTシャツを持っていないこと、黒いTシャツを着たいけれどあまり持っていないことに気付いて。

 

これらが実際に行動をするための引き金になりました。

「このグレーTシャツを真っ黒に染めてしまおう」

 

「みやこ染め コールダイホット」染料でTシャツを黒染め

Tシャツを染めるにあたって、ぼくも染料に関して色々と調べました。

すると、染めに関する情報と共に必ずと言っていいほど目にする染料は「ダイロン」というメーカーのものでした。

 

話は少し遡りますが、実はぼくは学生の頃にも洋服を染め直したことがあるんです。

当時はHAREのポリエステルを主な素材として作られたサマーニットを染め直そうとして。

 

洗濯や日光に当てて干すことを繰り返すうちに染料の色が抜けてしまい、首元がオレンジ色になってしまったんです。

それがなかなか目立つレベルにまでなってしまったので、染め直そうとして。

 

そのときにダイロンを使ったのですが、あのメーカーの染料を分量に従いながら素直に使おうとすると、とんでもない量の塩を必要とするんですよね。

染める洋服の重さにもよりますが、250〜500グラムくらいが必要になるんです。

 

死海を作る訳じゃないんだから、と思って当時は塩を入れなかった記憶があります。

それ以前にダイロンではポリエステルの入った洋服を染めることは不可能だった (そのニットはコットンとポリエステルが半々)ので、手間と時間を掛けても染まらず。

 

ダイロンは一度使ったことがあること、塩をかなり必要とすること。

加えて本社を海外に持つダイロンの染料は色味が非常に濃く、べったりと染まる印象がありました。

 

今回、ぼくはTシャツを黒染めするにしても「べったりとした漆黒」よりは「さらっとした墨黒」に仕上げたいと思ったので国内メーカーの染料を選びました。

 

それが「みやこ染め」の「コールダイホット」というシリーズの染料。

ただ染めても着用や洗濯を繰り返すにつれて染料の色が落ちたりするのが不安だったので、色止剤も一緒に購入しました。

 

「コールダイホット」という種類の染料を選びましたが、みやこ染めにはその他にも使い方の異なる染料が多数。

コールダイホットは高温のお湯を使って短時間で染めを行うための染料ですが、水でも作業できる「コールダイオール」という染料もあります。

 

更にポリエステルを主な素材とした洋服を染めることができる「ポリエステルダイ」なんて染料も。

用途や染めたい服の種類に多数対応しているのが嬉しいです。

 

▼みやこ染め「コールダイホット (染料)」

 

▼こちらは色止剤

 

環境に優しくリサイクル活動としても行われる「染め」という手段

少し分かりづらいかもしれませんが、首元 (特に手前)がうっすらと赤くなっているんです。

恐らく洗濯をして天日干しを繰り返すうちに、太陽の光によって色が焼けたり落ちてしまったことが原因だと思っています。

 

真っ黒に染めてしまえば、こういったダメージも目立たなくなるのが嬉しいところ。

最近ではリサイクルショップでも汚れの目立つ洋服を黒染めしてする環境に優しいプロジェクトなんかも行われていたりします。

まさに同じ感覚で、首元の赤みだけじゃ捨てるには勿体ないTシャツを黒染めしていきます。

 

Tシャツの黒染めに用意するものと簡単な手順

染料に付属していた説明書の順に沿って染め作業を行っていきます。

作業を行うために用意するのは以下のものたち。

説明書にはTシャツを2枚染める際の分量が記載されているので、1枚だけ染める今回は全ての分量を半分にしています。

【用意するもの】

・みやこ染め コールダイホット (10mg)

・色止剤 (キャップ1杯分)

・お湯 (85℃以上/計5ℓ)

・塩 (40g)

・食器用洗剤 (適量)

・割り箸

・ゴム手袋 (あった方が良い)

 

ステップ① お湯に染料と塩を溶かして染め液を作る

染める洋服は汚れを落とす意味と、濡れている状態の方がベストということで、まずはTシャツを洗濯機で洗います。

その間にお湯を計5ℓ沸騰させておき、染め液を作る準備をしておきます。

 

まずはお湯250mlに対して染料のコールダイホットを10mg入れ、割り箸などでよくかき混ぜます。

コールダイホットは液体なのかと思いきや、サラサラした粉状の染料でした。

 

それをよく溶かしたら、お湯4.75ℓ (2枚分で9.5ℓなので半分ですが、おおよその分量で)に先ほど溶かした染料と塩を40g入れます。
こうして染め液が完成。

溶かした染料をお湯に移す際、液が跳ねると周りが大変なことになるので気をつけましょう。

 

ステップ② 洗ったTシャツを入れてかき混ぜながら30分放置

染め液が用意できたら、洗濯を終えて濡れた状態のTシャツをそこに浸します。

このときお湯の温度は85℃以上であることが理想で、冷める前に生地に染料がよく馴染むようにかき混ぜます。

 

もう既に割り箸は真っ黒に染まってしまいました。

説明書では菜箸を使っているようですが、染めに使った箸は今後使うにしてもどこか抵抗があるので個人的には割り箸がおすすめ。

 

ステップ③ 容器から染め液を捨て、Tシャツをぬるま湯ですすぐ

30分が経過したら染め液を流し、Tシャツをぬるま湯 (40℃前後のシャワー)ですすぎます。

軽くすすぐ程度でいいそうですが、ぼくはTシャツを軽く絞ったときに染料の色が薄くなるまですすぎを行いました。

 

この記事を読んだ方も作業はお風呂場か洗面所で行うと思うのですが、染め液を流してすすぎをするこのタイミングでは真っ黒な液体が大量に流れます。

ぼくはお風呂場で作業を行ったのですが、色がタイルに定着しないよう、染め液を流してはシャワーでタイルを流しての繰り返しをひたすら行いました。

 

ステップ④ 食器用の中性洗剤を使ってTシャツを軽くすすぐ

染めたTシャツをすすいだら、今度は食器用の中性洗剤を使って更にTシャツをすすぎます。

髪の毛にパーマをかけるときって、パーマ液の影響で髪にダメージを与えないように性質の違う液を何種類か使うそう。

 

それと同じような理屈なのでしょうか。

理由は書いていませんでしたが、染め液によって生地にダメージを与えることを、一度中性の食器用洗剤を使いTシャツをすすぐことで回避する意味があるのだと思っています。

ぬるま湯に浸ったTシャツが入ったバケツの中に適量を入れて、流しながら生地から泡が出なくなるまですすぎを繰り返します。

 

ステップ⑤ お湯と色止剤で作った液の中にTシャツを20分浸す

食器用洗剤を使ってTシャツをすすいだ後は、色止剤の出番。

ようやく最後の工程です。

 

Tシャツを染めるときに使ったお湯よりもやや低い温度 (85℃以下)のお湯を使ってください、と説明があります。

これをお湯2ℓに対してキャップ1杯分を投入。

ここでもたまにかき混ぜながら、20分ほどしっかりTシャツを浸します。

 

洗濯を行って陰干しをすればTシャツ染めの全行程が完了

全ての工程を終えた後で、最後に洗剤を入れずに洗濯を行い、脱水を経て陰干しを行いました。

無事に染め終えたTシャツがこちら。

 

左がビフォーで、右がアフター。

・・・こうして写真で見ると、ただ文字のプリントが染まってしまっただけにも見えますが、実物を見ると結構な変化です。

 

より近くで見てみると、こんな感じ。

左のビフォーでは濃いグレーという雰囲気でしたが、右のアフターではしっかりと真っ黒に染まっています。

 

首元の日焼けによる赤みも真っ黒に染まって見えなくなりました。

染める前だと汗ジミが目立ったのですが、これだけ真っ黒に染まってくれたなら今後はその心配もなさそうです。

 

シルクスクリーンプリントはインクの種類によっては染まってしまう

いざ仕上げてみると、せっかくの文字プリントは染料によってやや黒っぽく、それも中途半端に染まってしまいました。

プリントの入ったTシャツを染めたときの雰囲気をダイロンのホームページで確認していたのですが、ある程度、黒くなってしまうのは仕方がない。

 

にしても、ここまで黒く染まってしまったのはプリントの手法が「シルクスクリーン」で、生地に文字が染み込むタイプのインクだったからなのかな、と思っています。

 

同じようなプリントでも、上の写真における文字のように立体感のあるラバーインク (恐らく)ならここまでは染まらなかったはず。

今回は製品染め (服を作り上げた後で染めの工程を行うこと)のような雰囲気になったと、プラスに考えることにします。

 

もしお気に入りのTシャツを染めることを考えているのなら、そしてプリントの入ったものなら、事前にプリントの種類を確認しておくのがおすすめ。

プリントに立体感がなく、生地に染み込んでいるような雰囲気のインクが使われている場合は、多少なりとも一緒に染まってしまうという覚悟が必要です。

 

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捨てるには勿体ないお気に入りの洋服を染めで蘇らせる

ということで、今回は「みやこ染め」のコールダイホットという染料を使って、お気に入りのTシャツを真っ黒に染め上げる工程を記事にしてみました。

首元がやや赤くなった、グレーのままのTシャツを持っていても、きっと近いうちにぼくは手放してしまっていたはず。

 

お気に入りだったけれど、汚れてしまってもう着ていない服や、捨てようか迷っている服があるとき。

いっそのこと、その汚れを覆い隠すようにして真っ黒に染め上げてしまうのは、お気に入りの洋服を有効活用できる手段としてとても素敵だとぼくは思っています。

 

真っ黒に生まれ変わった姿に、今までとはまた違った魅力を感じることができるはず。

今回はTシャツを染めましたが、同じことは例えば色落ちや汚れが原因で穿かなくなってしまったズボンなどにも応用できます。

 

「みやこ染め」シリーズなら、基本的には素材に合った染料を使えば大抵の洋服は綺麗に染め上げることができる。

お気に入りの洋服を捨てる前に、是非「染め」という手段を採用する手も検討してみてください。

 

▼みやこ染め「コールダイホット (染料)」

 

▼こちらは色止剤

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いわはし

もうすぐ30歳になるので、うかうかしていられません。