もうすぐ春だし、明るい色を使った春らしいコーディネートがしたい。
クローゼットに所狭しと並べられた暗い色味の服を眺めて、そう思ったぼく。
毎年暖かくなってくると同じことを思うけれど、今年こそ口だけでは終わらせまい。
いい意味でぼくらしくない、明るい色味のトップスを買い揃えてみたりもしました。
けれど、それをトップスに取り入れたところで、どうも新鮮さに欠ける。
一体どうしてだろう?
少し考えたあとで、その答えはすぐに出た。
わかった。問題はトップスじゃない。
全メンズのファッションを退屈にさせているのは、全部ボトムスのせいなんだ。
メンズ、ボトムスのカラーバリエーション少なすぎ問題
これ。
日本に住む全メンズのファッションを退屈にしている原因は、もはやこれでしかない。
メンズ、ボトムスのカラーバリエーション少なすぎ問題。
ぼくはこれまで、長い時間をかけてファッション雑誌やWEARに載っている人気のコーディネートを分析してきました。
その結果、事実として浮き上がったこと。
日本人男性が組むコーディネートにおけるボトムスの9割に、黒スキニーか濃紺色のジーンズが使われているんです。
いや、ぼくたちメンズはボトムスのチョイスが偏りすぎだろ、と。
アイテムとしてはスラックスを使う人もちらほらいました。
それでも、色は黒がほとんど。
あくまでここで問題にしているのは「カラーバリエーション」に関することであって、アイテムは問いません。
が、アイテム別で見たとしてもジーンズが9割。
黒スキニーだって分類すればジーンズ。
言ってしまえば、メンズファッションにおけるボトムス選びの9割5分が「ジーンズ」という結果です。
そして色は黒か濃紺がほとんど。
ごくまれに色落ちした淡い色味のジーンズを穿いている人もいるけれど、にしてもカラーバリエーションが少ない。
ぼくらはトップスばかりに目が行くけれど、メンズファッションにおけるボトムス選びって実際かなり不自由なんですよ。
コーディネートの大黒柱は目立つことが苦手
できることなら、ジーンズ以外のアイテムを取り入れたいですよ。
けれど、メンズファッションにおいてボトムスにジーンズ以外のアイテムを使うのってかなり難易度が高いんです。
チノパンを取り入れるにしても、ベージュだとよっぽど上手くやらない限り中学生のファッションに逆戻り。
だったらチノパンを使うにしても、黒が安定だよな・・・ということで、ぼくらは黒色のそれを選びます。
カーゴパンツを取り入れるなら、やっぱりカーキがかっこいい。
これは揺るぎない事実で、ぼくが次に新しくボトムスを買うならカーキのカーゴパンツを選びます。
けど、カーキだとどうしてもコーディネートが男臭くなってしまうので、やっぱり手を出すのに躊躇する人が多数。
そうなると・・・あれ?
やっぱりボトムスはほぼジーンズの一択で、色は濃紺か黒の二択。
スラックスなんて穿くのは一部のおしゃれな人かビジネスマンだけで、ぼくらは結局ジーンズばっかり穿いてしまうんですよ。
色味が濃紺か黒の二択になると、今度はアイテムを工夫して服装に変化を持たせようとする。
それでも、アイテムの選択肢もせいぜいスラックスかカーゴパンツ、そのどちらかに限られるんですよね。
ボトムスはコーディネートを組み立てるときに大切な大黒柱。
彼らは縁の下の力持ちで、目立つことはあまり好きじゃないみたいです。
ボトムスにおける、濃紺と黒以外の選択肢
いや別に、スカートが穿きたいとは言いませんよ。
けれどメンズはレディースに比べて圧倒的にボトムスの種類や色味の選択肢が少ないわけで。
実際に3年ほど前、アイテムとしての「メンズスカート」が爆発的に流行った時期がありましたよね。
有名ブランドからカジュアルブランドまで、多くのブランドがこぞって販売していたあのアイテム。
見た目からしてがっつりスカートなモノもあれば、スキニーパンツの上からエプロンのようにして巻くタイプまで様々。
あれが流行ったのも、メンズファッションにおけるボトムスの選択肢が圧倒的に少ないからだと思います。
そのことに気付いた人たちが、メンズファッションにもスカートを取り入れた。
抵抗のある人もいたかもしれませんが、それまでのメンズファッションがどれだけ退屈だったかよくわかる流行でした。
おしゃれな人のボトムス選びを観察していれば、ごく自然な流れでしたね。
だって何度も言うけれど、メンズファッションにおけるボトムス選びって本当に退屈なんだもの。
でも、こうしてアイテムで変化を持たせるのも、もう難しくなってきたわけで。
これからこの退屈なメンズファッションの型から抜け出すには、ボトムスに使う色の種類を増やすのが近道です。
そう、黒と濃紺以外の選択肢を探る。
実はぼく、こんなことをかれこれ数年前からずっと感じていました。
メンズファッションにおけるボトムスの色使いって本当に退屈だな、って。
そう感じてから色々探ってきた結果として、今ではぼくのワードローブにおいて準レギュラーになっている色味がふたつあります。
ボトムス選びの準レギュラーに、グレーと総柄モノを
それが「グレー」と「総柄モノ」です。
いや、グレーはわかるけど「総柄」って色の名前じゃないよね、って?
ここで使う「総柄」には、多色使いのアイテムという意味も含ませています。
単色ではなく、複数の色から成る総柄モノ。
これらを取り入れてから、ぼくのファッションは少しずつ新鮮さを取り戻すように。
例えばこんな感じでグレーのボトムスを取り入れてみたり、
こうやってボトムスに総柄モノを取り入れてみたり。
普段なら濃紺のジーンズか黒スキニーを取り入れるところに、グレーか総柄のボトムスを穿いてみる。
これだけでも、ぼくはだいぶワクワクするようになりましたよ。
特に総柄モノのボトムス、これは本当におすすめ。
普通の人がコーディネートに柄を取り入れるときって、大半がトップスに頼ります。
特にシャツかニットやカーディガン。多くの人が柄を取り入れるための手段って、ほとんどがこれ。
そんな状況だからこそ、同じ感覚で総柄モノのボトムスを使いながら柄を取り入れてみてはどうですか?
簡単に周りと差別化ができる上、簡単に「おしゃれな人っぽさ」を演出できて結構楽しいですよ。
ボトムスの色味を増やしても、ただ洋服が増えるだけ
ただ、ボトムスにおける色使いのバリエーションが退屈だからって無作為に数を増やすのもまた問題。
なぜならコーディネートに個性を足してくれるのは基本的にトップスの役目であって、ボトムスはそれを支える大黒柱だからです。
あまりに様々な色のボトムスを揃えたところで、今度はそれに合わせてトップスの色味が退屈になるでしょうね。
ボトムスの色味に退屈さを感じている人が一時的にそれをするならいいけれど、長い目で見ると難しいことです。
賢い選択は、どんな色のトップスにも合うボトムスを少数精鋭で揃えておいて、トップスは自由に楽しむこと。
これを考えずにボトムスを買い足しても、全体として合わせづらい色味の洋服が増えていくだけです。
どんな色のトップスにも合うボトムス。
多くの人が考えるこれは黒と濃紺で、ぼくの準レギュラーはグレーと総柄。
この記事を読んでいるあなたは、退屈な今のファッションを変えるためにどんな色のボトムスを取り入れますか?
いわはし
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