こんにちは、いわた(@iwata09_com)です。
数年前にニューバランスが流行ってからはハイテクスニーカーが流行ったり、レトロスニーカーの波が押し寄せたりと、スニーカーブームが絶えませんよね。
スニーカーは歩きやすいし持っている方も多いとは思いますが、これから買う方は選ぶにあたって知っておかなければならないことが一つあります。
スニーカーの憎き敵、加水分解についてです。
そもそも加水分解とは?
なるほど、スニーカーには憎き敵がいることは分かったけど、そもそも加水分解って何?という方のためにwikipediaより説明を引用します。まずは科学的な説明をどうぞ。
加水分解(かすいぶんかい、hydrolysis)とは、反応物に水が反応し、分解生成物が得られる反応のことである。このとき水分子 (H2O) は、生成物の上で H(プロトン成分)と OH(水酸化物成分)とに分割して取り込まれる。反応形式に従った分類により、加水分解にはいろいろな種類の反応が含まれる。
この現象をもう少し噛み砕いて、なぜスニーカーに加水分解が起こるのかを具体的に説明しているのが以下の文章です。
加水分解とは、反応物と水が反応し生成物に分解する反応で、この加水分解に弱い代表格として、ウレタンゴムがあります。その特性である強磨耗性により靴底のパーツに使用されることが多いですが、水分に弱く、加水分解を起こし靴底が割れてしまうことが度々、発生します。
引用:http://www.kyowakg.com/tech/taisui.html
スニーカーのソールは直接地面に触れる部分なので、それに使われる素材は当然、摩擦に強いものでなければなりませんよね。
その条件を満たす素材としてウレタンゴム(ポリウレタン)が使われているのですが、この素材は水分に弱いんです。だからスニーカーには加水分解が起こってしまう。
加水分解が起こるとどうなるの?
引用:http://www.kutu-syuri.com/s3%20-%20uretann.htm
スニーカーに加水分解が起こると写真のようにソールが割れてボロボロになってしまいます。
靴底とソールが分離してしまうといった表現が近いかもしれません。
修理をすることもできるみたいですが、こうなってしまうと完全に復元することは難しいです。
雨が多く湿気の高い日本ではスニーカーの加水分解を防ぐことは困難で、5年もすれば加水分解へのカウントダウンが始まるんだとか。
中古のスニーカーは加水分解が進んでいるかも
僕は以前、古着屋にて2年ほどアルバイトをしていたのですが、その経験に基づいてスニーカーを中古で買うことはおすすめしません。
実は頻繁に履くスニーカーほどソールに圧がかかるので、その効果もあって加水分解が起こりにくいそうです。
それに対して古着屋にて中古で売っているスニーカーは、前の持ち主が「しばらく履いてないからもう売っちゃおう」と思ったことをきっかけに手放されたものが多いです。
僕が買取査定をして金額を伝える際にお客さんと話すと、高確率でそういった答えが返ってきました。
そのようなスニーカーはあまり履かれていない分、ソールに圧がかかっていないので加水分解が進んでいる可能性が高いです。
実際に買い取ったスニーカーが後から加水分解し、先程の写真の様に靴底とソールが分離してしまったこともありました。
僕はお客さんから買い取った服を販売する古着屋で働いていたので、あまりにも古いスニーカーを買い取ることはありませんでした。
ですがヴィンテージを扱う古着屋に置いてあるスニーカーってどうなんでしょうか。
僕は怖くてあまり手を出せません。
まとめ
スニーカーの加水分解は、ポリウレタンに代わる高機能素材が表れない限りは防ぐことができないのが現状です。
日本は雨が多く湿気も高いので尚更です。
ただ一つ言えることは、中古のスニーカーにはいつ加水分解が起こるか分からないので、できるだけ新品のスニーカーを買いましょうということです。
加水分解が起こる心配のないスニーカーが欲しいなら、ソールにラバー素材を使っているものがおすすめです。
こちらは僕も愛用しているCONVERSEのジャックパーセル。
VANSのオールドスクールもラバーソールを使用しています。
いわはし
最新記事 by いわはし (全て見る)
- 筋トレが1ヶ月続いたので継続したコツと使ったアプリを紹介してみる - 2024年4月10日
- 古着で買った巨大なシミのついたスラックスをオキシ漬けしてみた結果 - 2024年4月1日
- 偉大なポップスター - 2024年3月27日